オンラインHDFについて

☆透析アミロイド症とオンラインHDF
 長期(約10年以上)に透析治療を続けていると、体内にβ2−マイクログロブリンという物質が溜まり、アミロイドを形成して骨や関節などに沈着し神経を圧迫してしまいます。このアミロイドは、関節炎やしびれ、関節痛などの原因となります。オンラインHDFは、このβ2−マイクログロブリンを効率よく除去し、透析アミロイド症の予防・遅延を目的とした透析方法として開発された最新の治療法です。
☆オンラインHDFとは?

 オンラインHDFの特長は、徹底的に清浄化された透析液を置換液として用いることで、一回の治療での置換液量が多くでき、透析効率が良くなることです。 その他に、皮膚のかゆみ、透析中の血圧低下、食欲不振、貧血、イライラ感(下肢のイライラ・むずむず)などに効果があると言われています。
 現在、当院では12台の専用装置でオンラインHDFを施行しています。


☆オンラインHDFを受けるには
 
 2012年4月よりオンラインHDFが保険適応となり、当院においても専用装置を購入し、4月よりオンラインHDFを
開始しました。12台の限られた台数ですが、透析歴が長く、透析アミロイド症でお悩みの方に優先的に使用していきたいと思います。  今後、専用装置を増やし、多くの患者さんにオンラインHDFをお受
けいただける環境を作ってまいりますが、オンラインHDFをご希望される場合は、まず事前にお問い合わせください。


☆透析液清浄化

 オンラインHDFは、透析液をそのまま補充液として使用するため、透析液の水質管理がとくに重要であり、施行するためには
日本透析医学会が定めた透析液水質管理基準をクリアし、透析液水質確保加算2を取得する必要があります。
 当院では、オンラインHDF専用装置は、毎月エンドトキシン測定・細菌検査を行っており、良好な結果を得ています。装
置入り口でエンドトキシン:0.001EU/L未満、細菌数:0.1CFU/ml未満であり、その後に微粒子濾過フィルタが2本あってオンライン補充液となります。


オンラインHDF専用装置内
最終微粒子濾過フィルタ2本
交換は3ヶ月に1回
(150透析および750時間以内)